カエルに会いに有田の陶器市へ

我が家の居間の一番いい席に鎮座しているカエルがいる。 「無瓢息災蛙(むびょうそくさいがえる)」である。 この蛙はある陶工の方から「この作品の第一号です」ということで頂いたもの。 いつも笑顔で、私たち老夫婦の生活を見守ってくれる。 無瓢息災蛙(…

ヒキガエルの上陸

5月の連休を過ぎると毎年楽しみな光景が見られる。 ニホンヒキガエル(ヒキガエル)の幼体の上陸である。 一般の方からも、「4月頃、近くの池に真っ黒いオタマジャクシがうようよ泳いでいるのを発見し、時々楽しんで見学に行っていた。ところが、5月初旬に…

カラスっておもしろい

今回は、カラス(烏)の番組を作った時に得た知識を書いてみたい。 この題材を選んだのは、昨日、トンビとカラスのけんかを見たからである。 1羽のトンビに2羽のカラスである。 明らかに2羽のカラスが優勢でしつこくトンビを追い回している。 じっと見てい…

ソテツとカトリック教会

長崎ケーブルテレビの私のコーナーでソテツの番組を作ることになった。 放送日は夏の予定。 私の世代は、ソテツ(蘇鉄)というとどうしても次のような歌を思い出してしまう。 赤い蘇鉄の 実も熟れる頃 加那も年頃 加那も年頃 大島育ち 田畑義男・三沢あけみ…

森にすむネズミ「ヒメネズミ」

長崎の森にすむ野ネズミは、だいたいが2種類である。 人里近くの森にはアカネズミ、少し深い山になるとヒメネズミが生活している。 この分布にはきれいな境界線があるわけではなく、混在している場所も多い。 アカネズミは地表面を生活の場所としているが、…

これも毒ヘビ「ヤマカガシ」

私は長崎県のヘビの調査をしているが、本来、ヘビが苦手である。 その証拠に、予期していないときにヘビに出会うと、見た瞬間に数歩後ろに下がっているし、心臓はドキドキしている。 何人ものヘビ好きの人を知っているが、その人たちは見た瞬間に飛びついて…

身近にいる「カスミサンショウウオ」その3

カスミサンショウウオ(以下カスミ)は長崎県内各地に広く分布しており決して珍しい種ではない。 卵塊調査を実施すると県内各地の山際の水場ではかなりの確率で確認ができた。 しかし、普通に見られたカスミは、今では少しずつ減少しており、環境省、長崎県…

カエルやヘビの学会「九州両生爬虫類研究会」

私の所属する「九州両生爬虫類研究会」を紹介したいと思う。 両生類や爬虫類に興味のある人が集まった学会である。 会員は100名ちょっとの小さな地方の学会だが、年1回の会誌発行と年1回の大会を開催している。 大会は九州沖縄山口9県の持ち回りで開催してお…

小さなモグラ「ヒミズ」

小さなモグラの仲間、「ヒミズ」について紹介しようと思う。 モグラ(長崎に生息するモグラはコウベモグラ)という名前は有名なのでみんな知っているが、その仲間のヒミズはほとんど知られていない。 ヒミズは、分類学的には、哺乳綱、トガリネズミ形目、モ…

時津幼稚園年長組の「カエルの卵塊観察会」 2026年2月9日

先週はブログを書けなかった。 気にはなっていたのだが、なかなか書けなかった言い訳をしたいと思う。 実は、先週1週間、5回のカエルの授業や観察会を実施したためである。 昼の作業だから夜に書けばいいのにと思われるかもしれないが、この歳になると、夜に…

身近にいる「カスミサンショウウオ」その2

長崎県のカスミサンショウウオ(カスミ)の分布について述べてみたい。 県本土のカスミ分布調査は比較的たやすい。 冬季から春にかけてのちょっとした時間に、適当な水場に行き、卵のうを捜せばよいだけである。 もし、少し時期を逃しても、6月ぐらいまでは…

身近にいる「カスミサンショウウオ」その1

カスミサンショウウオについてはいろいろと調べたので書くことが多い。 3回に分けて書きたいと思う。 まず1回目は概要、2回目は調査(分布や方言)、3回目は歴史である。 現在、私の研究室には2匹のカスミサンショウウオ(カスミ)がいる。 名前は「カスミち…

ヤマネの調査をバトンタッチ

ニホンヤマネ(ヤマネ)についてはケロ31でも掲載したが、今回、長崎ケーブルテレビでヤマネの番組を作るための取材に行ってきたので、そのようすを書いてみたい。 なお、ケーブルテレビでヤマネの番組を作るのは3回目になる。 私のヤマネ調査は、1993年から…

令和8年初詣は「カエル寺」

令和8年1月1日元旦、福岡県小郡市にある通称「カエル寺」に初詣に行ってきた。 ここ10数年の恒例行事である。 長崎にある我が家を朝8時に出発し、10時ぐらいに到着。 まだまだ、駐車場には空きがありゆっくりとした気分で参拝する。 カエル寺の存在を知って…

まるで浦島太郎の話「アオウミガメの放流」

浦島太郎という昔話や童謡がある。 童謡の一番は、「むかしむかし浦島は 助けた亀に連れられて、竜宮城へ来てみれば 絵にもかけない美しさ」である。 この昔話の中の「助けた亀」のように、ウミガメを助けて保護しのちに放流する場面に立ち会ったので、今回…

フクロウとアオバズクの赤ちゃん

鳥のことは全く分からないが、長崎ケーブルテレビで、「森きららで保護フクロウのようちゃん」という番組を作った。 2021年9月のことである。 保護されたフクロウの赤ちゃんを育てて放鳥するまでの物語である。 森きららには九十九島動植物園動物病院レスキ…

長崎ペンギン水族館のチュウゴクオオサンショウウオは日本一(だった)   

長崎ペンギン水族館は、ペンギンに特化した水族館で世界最多の9種類のペンギンを飼育展示している。 名前の通り、ペンギンが目玉の水族館だが、私は別の目的でよく通っていた。 それは、一般には公開されずバックヤードの大きな水槽の中にいたチュウゴクオ…

美しい「ブチサンショウウオ」

サンショウウオ(山椒魚)と聞くと、井伏鱒二が書いた短編小説「山椒魚」を思いだす人もいるだろう。 この小説の主役は特別天然記念物に指定されている有名なオオサンショウウオである。 体長1mにもなる世界最大級の両生類で中国・近畿地方が主な生息地だ…

野生の兎「ニホンノウサギ」

昭和の30年代後半のころ、現在のハウステンボスは広大な草原で、私たちは自衛隊跡と呼んでいた。 今は、その当時の見る影もなく、立派な施設のハウステンボスになっているが、実家からそこを見ると広大なススキ原が目に浮かんでくる。 この自衛隊跡は私たち…

派手だけどおとなしいヘビ「ジムグリ」

ヘビってどうしてみんな苦手なのだろう。 そういう私もどっちかというと多くの動物たちの中では苦手な方になる。 調査の折、どうしても捕まえるためにしっぽを踏みつけることがあるが、口を開けて襲い掛かってくる。 噛まれたこともある。 ヘビからすれば、…

カエルの卒業式

10月25日の土曜日、長崎女子短大の学園祭(弥生祭と呼んでいる)が開催された。 その際、私のゼミも参加し、「カエルの卒業式」を展示した。 ブログの4回目(カエルのひな祭り)と11回目(カエルの結婚式)に続いて紹介したいと思う。 カエルの卒業式全体図 …

イソヒヨドリの夫婦の会話

今回はちょっと珍しい写真を頂いたので紹介したい。 長崎県で鳥の観察をされている日本鳥類保護連盟専門委員の村田さんからお借りしたイソヒヨドリの夫婦である(図1)。 村田さんは、長崎ケーブルテレビで制作されている『なんでんカフェ』で「四季鳥々」の…

長崎県のカエルって何種類 ?

長崎県でカエルの調査を始めてから50年以上になる。 自分でもよく飽きずに続けたものだと感心してしまう。 継続できたのは、自らのカエル愛というより、周りの圧力によるもの。 市や県からカエルに関していろんな委員を任され、いろんなことに答えていかなけ…

巨樹「クスノキ」 

福山雅治さんの「クスノキ」という歌がある。 三王神社にある被爆クスノキのことが書かれている。 「我が魂は この土に根差し 決して朽ちずに 決して倒れずに ・・・・・」 本当に長崎の魂を込めたいい歌だなと思う。 何回も訪れた場所だが、福山さんの歌を…

嫌われものの「ドブネズミ」

十二支では最初に出てくるネズミ。 身近な動物ではあるが直接目にすることはあまりない。 その中で、みんなが知っているネズミの種名は「ドブネズミ」ではないだろうか。 聞いただけで不潔の代表みたいに感じるが、その姿を目にする事は稀。 それでも、町中で…

対馬の固有種「ツシマアカガエル」

対馬を初めて訪れたのは1972年(昭和47年)の大学3年生の時である。 研究室のメンバーと先生の5~6名だったと思う。 博多港から朝の便のフェリーに乗り、壱岐を経て対馬厳原港へ7~8時間はかかった。 厳原から鶏知までバスに乗り、そこから歩いて小さな渓流…

昔はこう呼んでいました「ヘビの方言」

昭和の30~40年代が私の幼少時代で旧大村藩領の宮村(現在の佐世保市南風崎町)という所に住んでいた。 その当時、私たち子どもはヘビのことを「ヘビ」という名称で呼んでいた気がする。 しかし、父母や周りの人は「くちなわ」という名称も併せて使っていた…

無人島になってしまった黒島

長崎県は日本一島の多い県である。 海上保安庁によると海岸線の長さが100m以上を島と定義しているらしい。 2023年の国土地理院の発表によると、日本には14,125の島があるそうだ。 長崎県は、1,479島あり日本一の島の数になる。 その中で、人のすむ島は60数島…

爬虫類を食べる爬虫類「シロマダラ」

ヘビの話題が時々ニュースになることがある。 今回紹介するシロマダラもよく取り上げられ「絶滅危惧種の貴重なヘビが我が家の庭にいた」というニュースになる。 全国の多くの県で絶滅危惧種に指定されており、長崎県も同様である。 私もずっと珍しいヘビと思…

森にすむカエル「タゴガエル」 

タゴガエルという名前のカエルを知ったのは大学に入ってからである。 卒業研究(卒研)の部屋として両生研を選んだ私は、いろいろな場所に両生類の採集に連れて行ってもらった。 4年生(1973年)の冬のこと「タゴ堀り」に行くという先生に連れていかれたのは…