今回は、カラス(烏)の番組を作った時に得た知識を書いてみたい。
この題材を選んだのは、昨日、トンビとカラスのけんかを見たからである。
1羽のトンビに2羽のカラスである。
明らかに2羽のカラスが優勢でしつこくトンビを追い回している。
じっと見ていたら、なぜか1羽のカラスが飛び去り1対1の勝負になった。
今度は、トンビがカラスを追い回している。
形勢逆転である。
集団戦法のカラス対単独で挑むトンビの戦い、見ていると面白い。
心の中ではなぜかトンビを応援していた。
佐世保市にあるハウステンボス近くの国道を通っているとき、水田に群がっている多数のカラスを目撃したことがある。
データでは11月22日となっている。
写真を撮ろうと近づくと一斉に飛び立ち、空を覆いつくした後、近くの電線に鈴なりになり、迷惑そうに私の方を見ていた。
昔、ヒッチコック監督の「鳥」という映画を見たことがあるが、その時のシーンを思い出してしまうような光景であった。
このカラスの名前は「ミヤマガラス」。
大陸の方から冬越しのために渡ってきたカラスである。
九州北部の平地に渡ってくることが多く、10月頃に日本を訪れ、3月頃には去っていくという。
主に、稲刈りの終わった水田で落穂などを食べているそうだ。
大群で行動するため不気味な感じもするが、あまり人には迷惑はかけていないと思う。
決してゴミ箱あさりはしないカラスである。
佐賀の県庁付近は、夜のねぐらとして大群が集まることで有名になっており、冬の風物詩としてマスコミをにぎわしている。
ゴミ箱あさりの迷惑はかけていないが、大群で夜を過ごすため、うるささと糞害は大きいようだ。
ミヤマガラスの大群(2020年11月22日、佐世保市で撮影)

ミヤマガラスの大群(2020年11月22日、佐世保市で撮影)

ミヤマガラスの剥製(佐賀大学で撮影)

カラスというとごみ箱あさりなどでいいイメージはないが、それは、一年中日本にいるハシブトガラスとハシボソガラスという種類だそうだ。
ハシブトガラスとハシボソガラスという似た名前の2種類、見ただけで識別するのは難しい。
くちばし(ハシ)が太い(ブト)か細い(ボソ)かの違いであるが、私に分かるはずがない。
一般的な特徴を鳥の専門家に聞いてみた。
ハシブトガラスは、もともとは森林を住みかとして都市に展開しおり、鳴き声は『カーカー』という澄んだ声。
飛びながらでも鳴いていることが多いそうだ。
地面にいる時は「ピョンピョン」という感じが多い。
とのことだった。
一方、ハシボソガラスは、電柱などによくとまり、鳴き声は『ガーガー』というやや濁った声。
止まって頭を上下に振りながら鳴くことが多いそうだ。
地面を歩くときは「トコトコ」という感じ。
とのことだった。
ハシブトガラス(撮影日、撮影場所不明)

ハシボソガラス(撮影日、撮影場所は不明)

野口雨情作詞の童謡の「七つの子」が思い出される。
「カラスなぜ鳴くの カラスは山に かわいい七つの 子があるからよ
かわいい かわいい と鳴くんだよ」
ネットで調べると、「七つ」というのは「七歳」なのか「七羽」なのかの議論があるとのことだが、私はそれよりもどっちのカラスだろう?と思ってしまう。
みなさんはどっちと思いますか。
そんなことをいうと、なんと暇人だろうという声が聞こえてきそうだが、気になるものはしょうがない。
個人的には、この歌を歌いながら情景を思い浮かべると、「飛びながらカーカーという澄んだ声が聞こえてきそう」なので「ハシブトガラス」と思うのだが・・・。
さらに、「8時だヨ!全員集合」という番組で歌っていた「カラスなぜなくの カラスの勝手でしょう~」が思い出される。
最近のテレビでの「チコちゃんに叱られる」に出てくる「キョエちゃん」もカラスだなあ。
さらにさらに、日本サッカーのシンボルマークである『八咫烏(やたがらす)』。
三本足のカラスである。
そういえば、アニメ『鬼滅の刃』にもカラス(鎹鴉:かすがいがらすと呼ぶ)は登場する。
カラスって実に面白い。
私の最初の赴任地は壱岐の島の壱岐高校である。
新任の生物教諭として下宿生活をしていた。
同僚の先生と一般の方3人である。
一般の方がある日、カラスを空気銃で撃ったけど食べますかと言われた。
すでに肉の塊になっていたので、姿は見ていない。
カラスを食べるなんてめったにできないことなのですぐに承諾。
興味津々で、ビールのつまみとして砂糖醤油のタレで焼き鳥にして食べた。
赤味の肉でコリコリした感じ、普通に美味しかったことを覚えている。
それ以来食べたことはないが、チャンスがあればもう一度食べてみたい気もする。
季節は冬だったような気がするので、ハシブトガラスかハシボソガラスか、はたまた大陸から渡ってきたミヤマガラスか?
当時は何にも思わず食べてみたが、カラスの勉強をした今はそれが気になってくる。